真相「明智光秀の乱」-幻の室町幕府十六代将軍と信長の兜幻の室町幕府十六代将軍と信長の兜

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〈「騙された謀反人」光秀。その梯子を外したのは誰か?〉
〈動乱の戦国期に続いた政変を、「輪切り」でなく連鎖的・多角的に見直す〉
13代将軍・足利義輝の遺児とされる尾池義辰(おいけよしとき・足利道鑑)の数奇な人生と彼にかかわる周辺を精査することで、明智光秀謀反の真相と動機を解明します。謀反より55年後の寛永14年(1637)に起きた「島原の乱」の喧騒のさなか、義輝の遺児・義辰が織田信長の兜と槍をたずさえ表舞台に登場。この史実を基に、謎とされてきたいわゆる「本能寺の変」(明智光秀の乱)の背景にある複雑性を解消させ、天皇と関白が一体化した豊臣政府の成立過程にメスを入れます。前著『伊賀越え』(2024年刊)に続き、日本史の常識、フレームをも変えうるセンセーショナルな一冊です。

当事者の一人近衞前久はいわゆる「本能寺の変」を「明智乱之砌」と振り返った。ところが「島原の乱」が起きた寛永十四年(一六三七)、五十五年の歳月を経て光秀謀反の全容を知る老人が現れた。この老人は足利義輝の遺児尾池義辰(足利道鑑)と名乗った。驚くべきことに徳川幕府と細川藩はその事実を認めてその子孫たちを厚遇した。義辰は信長の兜と槍を熊本藩主細川忠利へ献納して身の証とした(『細川家文書』二一)。それは明智軍が接収し幻の十六代足利将軍に捧げられた戦利品であった。信長の兜は頂戴し槍は返すと記した義辰宛の忠利の礼状が、日本史に大転換を迫る。

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